加味逍遙散(今日堂薬局で購入できる漢方薬 04)

気持ちのゆらぎ・からだの不調・ほてりをやわらげる漢方薬

 

加味逍遙散とはどんな薬?

加味逍遙散(かみしょうようさん)は、心と体のバランスを整える代表的な漢方薬の一つです。特に女性特有の不調や、自律神経の乱れに伴う症状に対して広く用いられています。

『和剤局方(わざいきょくほう)』という古い書物に収載されている「逍遙散(しょうようさん)」に、熱を冷ます生薬を加えた処方です。

名前にある「逍遙(しょうよう)」には「あちこち気ままに歩き回る」という意味があります。これは、日によって「今日は不眠、明日はイライラ、次はのぼせ」というように、あちこち変化して定まらない多彩な症状(不定愁訴)を和らげることに由来しています。

婦人科系の不調や更年期症状に広く用いられますが、「体力があまりなく、疲れやすく、精神不安やイライラがある」という体質が合えば、男性の更年期障害男性のストレスによる不調にも効果が期待できます。

 

こんな症状・お悩みに向いています

主に、ストレスやホルモンバランスの変動によって起こる、以下のような「つかみどころのない多様な不調(不定愁訴)」に対して総合的に用いられます。

  • 精神・神経の症状: イライラ、怒りっぽい、不安感、気分の落ち込み、不眠・眠りが浅い
  • 熱と冷えの混在: 顔はのぼせてほてるのに、手足は冷える(冷えのぼせ)、急な発汗
  • ホルモン変動の不調: 更年期障害、PMS(月経前症候群)、月経不順
  • 身体の不調: 肩こり、疲れやすさ、頭痛

体力が普通~やや低下気味で、のぼせやすいのに手足は冷えるという一見矛盾した症状がある方に特に向いているとされています。疲れやすく精神的なゆらぎが体調に出やすい方にも適しています。

逆に体力がある肉体派の方(実証)や、もともと胃腸が著しく弱く、漢方薬で胃もたれや下痢を起こしやすい人には合わない場合があります。また、配合されている「甘草(かんぞう)」や「山梔子(さんしし)」の影響を考慮し、他の漢方との併用や数年単位の長期服用の際は、専門家と相談しながらの服用をお勧めします。

 

どういう風に効くの?(構成生薬)

加味逍遙散は、基本となる処方「逍遙散」に、熱を冷ます生薬(牡丹皮・山梔子)を「加味(プラス)」したものでで、全10種類の生薬からなります。漢方では、ストレスによって滞った「気(エネルギー)」が熱を帯び、それが上に昇ることでイライラやのぼせが起きると考えます。大きく3つの働きを同時に行います。

  1. 「気」を巡らせてストレスを散らす: 柴胡(サイコ)や薄荷(ハッカ)が、滞った気を巡らせて胸のつかえや緊張を解きほぐします。薄荷(ミント)のスーッとした香りが心をリフレッシュさせるイメージです。
  2. 「血(けつ)」を補い巡らせる: 当帰(トウキ)や芍薬(シャクヤク)が、体に不足した栄養(血)を補い、冷えや肩こりを和らげます
  3. こもった「熱」を優しく冷ます: これが「加味」された部分です。牡丹皮(ボタンピ)と山梔子(サンシシ)が、イライラや自律神経の乱れからくる「頭や顔ののぼせ・ほてり(余分な熱)」をスーッと冷まします

 

効能・効果

体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの次の諸症:冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症、不眠症

 

加味逍遙散は生薬の特性を生かした漢方薬ですので、あなたの体質や症状を考えて正しく服用することが大切です。

あなたの病気を早く治すため、お薬の服用に際しては、ぜひ今日堂薬局でよくご相談ください。

 

追加情報

加味逍遙散は、桂枝茯苓丸、当帰芍薬散と並ぶ「婦人科三大漢方薬」の一つです。

体質による使い分け:

  • 当帰芍薬散: どちらかというと「疲れやすく、むくみや冷えが強い」方向け。
  • 桂枝茯苓丸: 比較的体力があり、「のぼせやイライラに、血の滞りが強い」方向け。
  • 加味逍遙散は、これらの中間に位置するバランスの取れた処方といえます。

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